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【天橋立トレイル】ロープをつたったり木の根道を歩いたり…天橋立の色々な表情を満喫!

すっきり晴れた日には、平岩山(ひらいわさん)、妙見山(みょうけんさん)、題目山(だいもくさん)を歩く「天橋立トレイル」を楽しむのはいかがでしょう。山道の途中で見える天橋立がだんだんと形を変えていく様子を楽しんだり、山の草花に癒されたり、さらに天候が良ければ遠く越前岬(福井県)や白山(石川県)まで望める日もあるのだとか。ゴールの金引の滝でマイナスイオンをたっぷり浴びればリフレッシュできること間違いなしですよ。

10:15 「天橋立トレイル」へ出発!


「天橋立トレイル」は宮津市街の西方にある滝上公園をスタートし滝上山展望台、平岩山、妙見山、題目山を歩き、金引の滝へ至る全長約5.7㎞のトレイルコースです。

コース沿いにはオレンジのテープが巻かれているので(写真左)、テープを目印に進むのもいいですし、携帯の電波が届かなくても現在地がわかる便利なアプリ「YAMAP」(写真右)に「天橋立トレイル」のページがあるので、そちらを頼りに歩くこともできます。

ですが、登山初心者にとってはちょっぴり不安なので、今回はコースに詳しい三宅英太郎さん(左)と大槻俊章(右)さんにお願いし、一緒に歩いていただくことにしました。

京都府北部の山々では年中、クマの目撃情報があることから、クマ除けの鈴とスプレーは必須です。車は滝上公園の駐車場に停め、グランドの横を歩いて「滝上山展望台」への上り口に向かいます。ここから先、ゴールまでトイレがないので心配な方はグランド脇のトイレを利用してくださいね。

11:00 最初のポイント「滝上山展望台」へ

まずは階段になった遊歩道を上っていきます。道の左右には宮津市花のミツバツツジをはじめ八重桜、大島桜などが点在。「春は山全体がピンク色になってきれいですよ」と大槻さん。

道中には「表登山道」「裏登山道」などと色々な指示看板があるので、迷いそうに……。最初は表登山道を行き、中腹の展望台のところにあるこちらの看板(写真)から中央登山道(裏登山道)を上るのだそうです。山歩きに慣れている人ならオレンジテープを目印に歩けば分かりますが、初心者はガイドさんと歩く方が良いと思います。

階段や緩やかな山道を20分ほど歩き滝上山頂上(標高119.7m)にある「滝上山展望台」に到着。

東屋があるので、ここで休憩。宮津湾と天橋立が一望できます。

11:30 植物観察も楽しみながら「平岩山」へ

さあ、ここから平岩山をめざして尾根沿いの裏登山道を歩いていきます。トレイルコースにはところどころ写真左上のような一斗缶が吊り下げられているので、通る度にガンガン!!と叩き、クマをはじめとした動物たちに「人が通るよ」と知らせます。
最初の急な下り坂を下りたら、あとは一本道なので、迷うことはなさそうです。急な坂道を上り下りし、木の根道を歩いたりして登山気分も高まってきます。そして先ほどの展望台では左側に見えていた天橋立が中央寄りに見えるようになってきました。

上下左右を見渡せば山の中は植物の宝庫。朴葉味噌でもお馴染みの朴(ほう)の葉(左上)、風に葉がそよいで特徴的な音を立てることから名づけられたソヨゴの赤い実(左下)、かわいいキノコ(右上)高野山で箒(ほうき)に使ったことが名の由来の高野箒 (こうやぼうき)(右下)など様々な植物が目と心を癒してくれます。

平岩山山頂まであと少しというところで、驚くような急こう配が現れました。ロープに頼りすぎて上るとロープで体が左右に振られてしまうので、あくまでもロープは補助だと思って握り、自分の足と体で上るのがコツです。

しばらく行くと道が開け「平岩山山頂」(標高280m)に到着。展望台からの所要時間は約40分。本日はここでお昼にします。お弁当は「道の駅 海の京都 宮津」の直売所、宮津まごころ市でそれぞれが買ってきたサンドイッチやばら寿司、海苔巻きなどをいただきます。

見上げれば青空と黄葉のコントラストが美しく、最高のランチタイムです。

12:30 山頂付近からの絶景を目指して「妙見山」へ

ご飯も食べてエネルギーもチャージしたので、2つ目の山「妙見山」を目指して出発です。しばらく行くと木立の間から視界が開け、美しい三角形をした「若狭富士」こと青葉山(あおばさん/福井県)が見え、眼下には宮津の街並みが。こんな風に宮津の街並みを見るのは初めてです。

さらにロープを使って上ったと思ったら、またロープを使って坂道を下るの繰り返し。今回のトレイルコースでは、ここが一番、アップダウンが激しい難所でした。

まもなく頂上という手前で急に視界が開け、天橋立が見えました。がんばって上ったからこそ見える景色なので感動です。天橋立が正面に見えるのが分かるでしょうか。

13:30 巨大岩がある「題目山」へ

「妙見山山頂」(標高370.7m)に到着しました。平岩山山頂からの所要時間は約40分。山頂には何もなく三角点があるのみでしたが、樹々の間から美しい青葉山が見えました。
ここから「題目山」へ向かうのですが、道が分かりにくいので注意が必要。妙見山山頂に向かって左側に矢印のように下へ行く道があるので、そちらへ進みます。

しばらく歩くと関西電力の反射板があり、その先の辺りで与謝野町方面が見えてきました。遠くに見えるのは羽衣伝説で知られる磯砂山(いさなごさん/京丹後市)。なだらかで美しい形の山ですね。再び平坦な道を行ったかと思えば、上ったり下ったりの道が続き、さながら山伏の気分です。

まもなく行くと車道に出るので道路を渡って最後の山、「題目山山頂」を目指します。足元は腐葉土の上に新しい落ち葉が積もり、ふかふか。

そんな中、かわいい案内板を発見。宮津市在住の彫刻家・浅田さんの作品で台形、目、山で題目山を表わしているそうです。山頂まではあと530m。がんばるぞー!

まもなく山頂というところで「裏題目」の看板。裏題目? 「そう、裏と表があるんですよ。まずは裏題目に行ってみましょう」と大槻さん。看板にある矢印の方へ急な坂道を下りていくので注意してくださいね。

すると突然、巨大な岩が目の前に現れました。よく見るとお題目が書かれています。「昭和43年に彫られたものみたいですよ」と大槻さん。

横を見ると天橋立が。いつの間にか天橋立が左側に見えるようになっていました。ここからの眺めも素晴らしいです。

元の道に戻ると、ここにも巨岩が。「ほら、ここにも題目が彫られているんですよ。これが表題目。これは寛永20年彫られたものですよ」と三宅さん。

ついに「題目山山頂」(標高264.3m)に到着! 妙見山山頂からの所要時間は1時間30分でした。山頂にはポストがあり、登山者が山頂で撮った写真集やひと言を書くノートが設置されていたので私たちも感想を書いて休憩。目の前には天橋立の絶景が広がり、ここまで歩いて来てよかったなと思わせる景色です。

15:15 ゴールの「金引の滝」へ

ここからゴールを目指し、京都府で唯一、日本の滝百選に選ばれている「金引の滝」へ向かいます。矢印の方へ下りてくのですが、転がり落ちそうな急坂。ここでもロープは補助だと思って、できるだけ自力で下りていくのがコツです。

しばらくすると水音が聞こえ滝の上流に到着しました。「金引の滝」の上にいるなんて感激です。ここでは岩を渡るアスレチック気分も味わえます。

さらに滝を左手に見ながら慎重に下り、無事にゴールに到着! 題目山山頂からの所要時間は40分ほど。10時半頃に滝上公園駐車場を出発し、途中でお昼を食べて金引の滝に到着したのは16時前。初心者が無理なく歩いて5時間ほどの行程でした。
「金引の滝」記事 はこちらから▼
https://miyazu-city.note.jp/n/n5d224ff65bc7

トレイルの途中ですれ違った人に話を聞くと、私たちが歩いたルートの逆、金引の滝から歩き始める方が断然、楽とのことでしたが、トレイルを楽しんで最後に滝を見るというのも至福でした。春は逆に金引の滝から歩いてピンク色に染まったミツバツツジの山にゴールするのも素敵ですね。

また、アップダウンが激しいルートでしたのでトレッキング用の靴で行くのがベスト。できれば足首まである方がいいなと思いました。また山に慣れていない方はガイドさんに同行してもらうことをおすすめします。

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ガイド情報
上宮津・杉山エコガイドの会 
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