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〜宮津で過ごす、ここにしかない熱い夏。〜「初めて見た宮津燈籠流し花火大会。宮津おどりにも挑戦!」

こんにちは、地域おこし協力隊のいまむーこと、今村です。

宮津といえば古くは平安時代から百人一首で詠まれる歴史のあるまちです。そのため、各地域で特色あるお祭りが受け継がれていて、一年を通してさまざまなお祭りが各地で実施されているのも魅力の一つ。
その中でも、今回は毎年お盆の時期に行われる、宮津燈籠流し花火大会と宮津おどりについて紹介します。


▼宮津燈籠流し花火大会とは?

宮津燈籠流しとは、先祖の霊を送る行事として、供物にささやかな灯火を添えて海へ流したのが始まりとされる、江戸時代から約400年続く伝統行事です。大正13(1924)年からは、鉄道が開通したことを記念して花火が打ち上げられ、今に続きます。現在では日本最大規模となる約1万個の燈籠が流され、花火大会としては京都北部で最大となる、約7万5000人(2023年度)が集まる宮津の夏の一大行事となっています。

燈籠流しの様子

“華やかな飾りの一つ一つに、故人への思いがこめら思いが込められる精霊船は、ナスやキュウリやジャガイモなどを使て、馬や牛、船頭などの作り物を作り、帆には「極楽丸」や「南無妙法蓮華経」や戒名を書き、会場へ運ばれます。宮津湾に流されたあと、火がつけられ、炎とともに浄土へ向かわれます。勢いよく燃えるほど良いとされ、精霊船に火がともされると、「ありがとう~!!」と手を振ってお別れを惜しむ家族もおられました。
 精霊船を囲むように流されるのは、1万個の紅白の追掛燈籠。ほの暗い海が幻想的な雰囲気に包まれると、供養花火をはじめとする3000発の花火が打ち上げられました。夜空を彩る大輪の花は、燈籠とともに、水面に映り、来場者の大きな歓声と拍手に包まれ終了しました。” 

(宮津市引用)

私も宮津に移住してから「宮津燈籠流し花火大会はとても綺麗で毎年一番の楽しみ」という声を何度も聞いていました。わざわざ市外からもこの日はたくさんの人々が集まると聞いて、どんな燈籠流し花火大会なのか楽しみにしていました。
▼過去の宮津燈籠流し花火大会記事

▼宮津おどりに挑戦!

移住してから4か月が経ったある日、地元でゲストハウスを経営しているオーナーさんから『宮津おどり』を練習して市民総おどり大会に一緒に出ないか」とお誘いがありました。

『宮津おどり』とは、宮津で古くから受け継がれる郷土芸能である、『宮津節』や『宮津盆おどり松坂(以下、松坂)』『あいやえおどり』の3つを組み合わせたもの。毎年、8月14日〜16日には花火大会の会場にやぐらが出現し、市民みんなで『宮津おどり』を踊るという慣習があり、宮津燈籠流し花火大会と並んでお盆の風物詩となっています。

中でも宮津市民が楽しみにしているのが、8月15日に行われる市民総おどり大会。
地元の企業や宮津に住んでいるメンバー同士でチームを組み、それぞれのチームごとにパフォーマンスをしながら、『宮津おどり』を熱く楽しく踊ります。

実際行われていた市民大会の写真(宮津市提供)

そんな市民総おどり大会に出ないかというお誘いに、私は二つ返事で出場を決めました。
宮津の伝統的な行事に、移住してきたばかりの私を誘ってくれたことが何より嬉しかったからです。

宮津市では、毎年市民総おどり大会に向けて、市民おどり講座を開催しており、講師から教わることもできるので初心者でも安心して踊りを覚えることができます。
私が所属したチームは移住者が多く、『宮津おどり』が初めての方もたくさんいたので市民おどり講座とは別に練習会がMippleで開かれました。

最初に挨拶、自己紹介から始まりました。
地元の人と移住者が半々くらいの計20名ほどで構成されたチームで、出会ったことのない初めての方もたくさんいらっしゃいました。

こうやって地元、移住者関係なく全然知らない方とも伝統や行事で繋がることができるのも宮津の良さだと思いました。

宮津おどり練習中(私は赤いシャツです)  

練習を通して地元の方とお話しする中で『宮津おどり』は、宮津市民の心に刻まれるアイデンティティの一つなんだなということを感じました。

お盆期間中にみんなで踊ることはもちろん、宮津の小学校や中学校で踊る機会が必ずあり、市民にとっては夏の情景の一つなんだそうです。「曲を聞くと体が勝手に動き出す」「宮津を離れてお盆にしか帰れないが、『宮津おどり』を踊ると宮津で過ごした思い出が蘇る」とおっしゃっていました。曲や踊りを通して故郷を思い起こしたり、地元の良さを感じることができるのは素敵なことだなと思いました。

この日は練習1回目にして、合計4時間くらい練習しました。
前半は振り入れ。振りを覚えた後半は、体が振りを覚えるまでひたすらみんなで踊りました。

円になって踊っている様子

練習会には踊り方を熟知している地域の方が講師としてきてくださりました。
『宮津おどり』は『宮津節』、『松坂』、『あいやえおどり』の3つで構成されていることといった歴史や由来についても学ぶことができました。

▼それぞれの踊りの特徴が記載されています。

▼宮津おどり振興会についてはこちら

最初に流れるのは“丹後の宮津でピンと出した”でおなじみ、ウキウキとした曲調の『宮津節』です。

宮津の城下町や全国の花街で芸妓たちによってお座敷で旅人の前で披露されていたそう。手を上げるタイミングなどが揃っていると綺麗に見えました。

この練習に参加するまでは、宮津で有名な老舗お菓子“ピンと餅”に書かれていたワードだなというくらいの認識でした。スーパーやお店でも流れていて聞いたことはありますが、歌詞や振り付けの意味は考えたことがなかったです。練習を通して意味や歴史を知ることで、自分も歌詞に愛着がわき、少しだけ宮津の歴史を知ることができた気がして嬉しかったです。

『松坂』では、冒頭部分の三味線の音だけを聞き、カウントだけの振りの踊りがあるので難易度がとても高く苦戦しました。手の先の角度までこだわり、体の方向を変えるタイミングをみんなで揃えることを意識しました。

『あいやえおどり』は、私の一番のお気に入りです。
軽快な曲調で踊りのステップも軽く、自然と楽しい気持ちになれます。独特の掛け声もあります。どんどんテンションが上がり、気がついたらみんなで声を張り上げながら一心不乱に踊っていました。集まったり、離れたりと動きのある踊りで見ているだけでも楽しいのでぜひ動画もチェックしてみてください!

「宮津踊り」 平成30年3月宮津市無形民俗文化財に指定
なんとなんと宮津おどりは無形民俗文化財にも指定されています。

▼まさかの台風上陸!?

日に日に市民総おどり大会が楽しみになっていった私。
一緒に踊るチームメンバーと自主練もしたり、地元の高校生に踊りのコツを教えてもらったりもしました。

会場の島崎公園

会場の島崎公園に散歩で通りかかるたびに、徐々に完成していく櫓をみて、いよいよ本番が始まる実感が湧きました。衣装も準備していただき、チーム内の気持ちや結束感も高まっていく一方でした。しかし、1週間前ほどから台風が宮津方面に接近していて、安全面を考慮して8月15日の市民総おどり大会はあいにく中止になってしまいました。

ガーン。みんな、残念という気持ちでいっぱいでした。

▼宮津燈籠流し花火大会本番で宮津おどりリベンジ!

市民総おどり大会の次の日、宮津燈籠流し花火大会。
台風が過ぎ去ってほしいという町の人たちの願いも届き、宮津燈籠流し花火大会は無事に決行されることに...!

まずは先祖の霊を送り出すための精霊船が出航します。精霊船は一隻ごとで、故人の好きだったものをモチーフにするなど意匠に凝り、亡くなった方への想いが詰まっている船なのだと考えさせられました。


精霊船(宮津市提供)

さらに夕暮れからは燈籠も流されました。幾多の燈籠が浮かび、赤い灯りで染まった宮津湾はとても幻想的で、町全体が亡くなった方を偲び、供養しているように感じました。

変化する時代。変わっていく世の中。宮津の今を作ってきた先人たちを偲び、供養し、感謝する。それは、これからも変わらずに守り続けなきゃいけない大切なことだと感じました。コロナ禍で中止になった期間を乗り越え、行事を復活させるために今の時代に合わせて伝統を継承する姿が素敵だと思いました。

また、この伝統行事の時期に合わせて里帰りを楽しむ大学生や家族から観光客まで、町中のどこを歩いても人が溢れ活気を感じました。そんな光景を見て、新たに宮津を好きになってくれる観光客や、久々に帰省して地元の良さを再確認する人がたくさんいたらいいなと思いながら宮津湾に浮かぶ燈籠と打ち上げられる花火を見つめていました。海上で打ち上げられる花火はとても大きく迫力があり、宮津湾に反射してとても綺麗でした。

花火の様子(宮津市提供)

花火大会終了後、台風で開催されなかった『宮津おどり』をみんなで一緒に踊る機会がありました。
浴衣の人、普段着の人、地元の人、帰省で戻ってきた人。出身や老若男女問わず、みんなで一体となって踊れたこと、本当によかったと思いました。

櫓を囲って踊った様子

大人になってからの本気の踊りって楽しい。
学生時代の体育祭や文化祭のような”心を一つにする行事”に関われる機会は大人になってからは、なかなかありません。

ですが、そんな気持ちを久々に感じることができました。
宮津で過ごした初めての夏はとても新鮮で、宮津でしか体験できない特別な夏を過ごすことができました。
皆さんも宮津おどりを覚えて、8月に一緒に踊りませんか。

▼イベントの詳細情報

【市民総おどり大会に参加したい方】
メイン会場:島崎公園グラウンド
※詳しくは公式ホームページをご覧ください。
(イベント時期に近づきましたら、情報がアップされます!)
https://miyazu-cci.or.jp/hanabi

また、宮津燈籠流し花火大会だけでなく、他のイベントも興味がある方へ!

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▼宮津市の移住を考えている皆さんへ

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