愛と誇りの伝道師 井上 悦幸 さん
宮津で「輝く人」を紹介する「MY-PLACE」。
今月は、「皆が楽しく」をモットーに地域事に燃える井上さんをご紹介します。
スキー大国・府中で生まれ育った井上さんは、高校時代にスキーの府代表としてインターハイに出場されました。進学を機に転出された後、ウインドサーフィンがしたいと大阪の企業の内定を辞退し、地元宮津に就職されました。
ウインドサーフィン→仕事→ウインドサーフィンとアクティブに過ごされる中、仕事では、リゾート客をターゲットに商売を始めようと独立し、喫茶店を開業。14年に渡り経営されました。
そんな仕事にプライベートに全力投球だった井上さんに、地域ごとに熱くなるきっかけが訪れます。
-雪舟(天橋立図)のまちづくり-
府中バイパスの工事に伴い周辺の修景を検討するという話を聞き、当時所属していた府中実業会青年部の仲間とどのような景観がこの地域にふさわしいか、毎晩議論されたそうです。
「丹後国府の中心であり天橋立図が描かれた当時は、府中に3000戸あったといわれている。気持ちだけでもその時の元気を取り戻したい」
そう話す井上さんの活動範囲は広く「炎の架け橋」や「ふゆ花火」などのイベントに加え、天橋立図に描かれた「天平の古道」や成相寺へと続く古い参道「本坂道」の整備など、数々の地域の元気づくりに取り組まれています。近所を歩く子どもたちが宮津節を聞いたことがないと耳にし、子どもが聴きやすいポップな曲調の「平成宮津節」の制作にも携わられました。
「この地で育つ子たちや帰ってこれない子たちにも地元を誇りに思ってほしい。だから地元を盛り上げたい」
訪れる人も、受け入れる人も、この地に関わる皆が楽しく。地元への誇りを次の世代へと伝える井上さんは、地元への愛に満ち満ちていました。
(広報みやづ 2020年10月号 No.770)