〜写真部2人による探究活動〜「高校生の挑戦を一緒に実現!探究活動報告」
こんにちは、地域おこし協力隊のいまむーこと、今村です。
私は前尾記念クロスワークセンターMIYAZU(以下:クロスワークセンター)という、宮津市にあるオープンスペース(コワーキングスペース)でスタッフをしています。
クロスワークセンターは自習スペースとして、夕方以降は地元の高校生たちで賑わうのが特徴です。また、高校生とオープンスペース(コワーキングスペース)で会う機会が多いことから、地域の総合的な探究のサポート役割も自然と担うようになりました。
今回は、探究活動をしていく中でフォトコンテストとワークショップを開催したいと挑戦した宮津天橋高等学校の2人の学生の活動のお話です。
学生たちの希望を叶えるべく、宮津市とクロスワークセンター、そして宮津天橋高等学校の3者で連携をして高校生の挑戦を実現した話をご紹介したいと思います。
▼高校生の探究授業に関わることに!?
宮津市では、市内の3つの高等学校と連携し、「ふるさとみやづ学〜高校生立志編〜」に取り組んでいます。
今回は宮津天橋高等学校の「ふるさとみやづ学〜高校生立志編〜」として写真を使った2つの企画をクロスワークセンターのスタッフと相談したいという話を聞き、宮津市と高校生の打ち合わせに参加しました。
写真部に所属する2人のグループで、「自分たちの好きな写真を通して宮津の素晴らしさを多くの人々に感じてもらいたい」という想いから、フォトコンテストと写真をテーマにしたワークショップを開催したいと提案され、その想いを受け、宮津市とクロスワークセンターが連携し、活動をサポートすることに!
さらに話を聞く中で、学生たちは宮津の歴史に興味関心をもって図書館で調査を行ったり、自分達の住んでいるまちの歴史的な価値や魅力をもっと知りたい!という想いを持っていることを知りました。そこで、今回の探究活動のテーマを「宮津の魅力を再発見すること」に決定。宮津の歴史を古くから知る方に話を聞きに行ったり、図書館などから昔の地図を見つけたりしながら今も続いているものを一緒に探します。調査を続ける中で、宮津に残る伝統や歴史の価値の素晴らしさを知り、宮津に今も昔もあるもの、ずっと続いているものを広く知ってもらいたいという想いもどんどん芽生えてきました。そこから自分たちの調べたことを若い世代の人たちにももっと知ってほしいと考え、フォトコンテストとワークショップの企画を固めていきました。
▼活動①ずっと忘れたくない宮津フォトコンテスト
高校生たちの1つ目の企画は「ずっと忘れたくない宮津フォトコンテスト」です。
テーマは、「私がずっと忘れたくない宮津」。
宮津には忘れたくない思い出や風景がたくさんあるからこそ、その魅力をフォトコンテストを通して伝えたかったとのことです。
SNSで発信することで多くの方に宮津の良さを知ってもらえると高校生たちは考えました。
居住地や年齢に関係なく、宮津の写真を募集しました。宮津市の公式アカウントのフォローとハッシュタグ「#ずっと忘れたくないもの」、「#宮津」を付けて投稿した方が対象者です。
みんな応募してくれるかなと不安でしたが、蓋を開けてみると応募条件にあった作品はなんと60作品!
その中から、宮津らしさを感じられるものや宮津という場所を忘れたくない気持ちが詰まっているベストフォトグラファー賞を3点、ノスタルジックフォト賞を7点選びました。
どの作品も素敵な作品ばかりで、どの作品にしようか高校生、市関係者等も含めて非常に悩んでいました。講評も高校生が考え、選んだ理由を書いてまとめました。
本当は全部の作品を紹介したいのですが、本記事ではその中から「私がずっと忘れたくない宮津」でベストフォトグラファー賞に選ばれた作品を紹介します。
「ずっとなくしてはいけないもの」
(@dai3fukuryomaru_510suisanさんより)
【応募者のコメント】
この仕事は大変だけれども、無くしてはいけない仕事だとつくづく思う。
学べば、学ぶほど一次産業の大切さと、残していかなければならない重要性をひしひし感じております。
【高校生の講評】
講評:漁師の人の働く姿をそのまま映していてメッセージ性があります。ずっと忘れてはいけないものというテーマに沿った作品になっています。
「夏の廻旋橋」
(@nomu756さんより)
【応募者のコメント】
暖かくなるとよく散歩に行く場所。
【高校生の講評】
講評:いつもの散歩道を忘れたくないという思いや宮津らしさが出ている写真でとても素敵です。この場所がいつまでも宮津に残り続けて欲しいと心から思えるような気持ちになりました。
「4年ぶりに行われた宮津燈籠流し花火大会」
( @t0mohir0_mさん)
【応募者のコメント】
コロナが落ち着いて4年ぶりに開催された花火大会
生まれて育った宮津の花火は自分の中では1番
【高校生の講評】
講評:宮津の街中から見える花火がとても綺麗。また花火の色味が華やかで技術的にも素晴らしい作品になっています。
「私がずっと忘れたくない宮津」でベストフォトグラファー賞とノスタルジックフォト賞に選ばれた作品は宮津市、高校生で印刷を行い、クロスワークセンターにて展示されました。
レイアウトや展示も高校生が案をだしつつ、行いました。
展示期間中は宮津市内だけでなく宮津市外からも来てくださり、多くの方々に作品をご覧いただきました。
感想を記入してくださったコメントの一部を掲載いたします。
・日常の中で埋もれている宮津の別の魅力を感じることができました。
・娘がとても喜んでいました。特に花火の写真がお気に入りでした。
・子どもの頃からお世話になっていた魚っ知館。忘れたくない思い出です。
・これから私もカメラを頑張ります!
・どこかで見たことのある風景ばかりで懐かしく、忘れたくない写真ばかりでした。
展示会にご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。
最後に高校生にフォトコンテストを実施した感想を聞きました。
「他の人が感じている宮津の魅力を知り、改めて宮津の素晴らしさを自分たちも再認識できました。」
私もそばで高校生たちをサポートしていた身ですが、やりたい活動が実現していくことで高校生の笑顔がキラキラ輝いていきました。また、企画をサポートしてくれた宮津市の職員や学校の先生をはじめ、このフォトコンテストの趣旨に賛同して、作品を応募してくださった方など、たくさん人の支えがあったからこそ実施できたと感慨深く思いました。
▼活動②宮津今昔まちあるきツアー
高校生たちの2つ目の企画は「宮津今昔まちあるきツアー」です。
小学生高学年を対象に、今と昔の宮津を比較し、まちあるきをしながら、風景や気に入った場所を撮影します。道中クイズも取り入れて、小学生にもわかりやすく、宮津のまちなみから分かる歴史について学んでもらう内容です。
地元宮津に住んでいる子どもたちにこそ、自分達が住んでいるまちの魅力を知ってほしい、気づいてほしいという想いからこの企画は始まりました。
高校生たちは準備から当日まで半年間、ツアーの内容や提案、ツアーで説明するパワーポイントの内容の改善やチラシ作りなど一生懸命取り組んでいました。チラシの作成の際には、小学生たちに興味をもってもらえるように、実際にツアーで通る場所の写真と質問を書くなどデザインや内容に工夫を凝らしました。また、ツアーの中にはワークショップの時間を設けて、学びを深めるために目標を明示したり、初めての参加者が気持ちの和らぐようにチーム名を考えるといった交流の時間も企画。さらに、ツアーで出題するクイズやルートの下見、発表の練習など、宮津市の企画課、社会教育課との連携を図りながら、万全の準備を整えました。
そして当日。
小学生にも写真を撮って「まちの魅力を深堀りしてほしい」という想いを伝え、宮津の良さを再発見しようという目標の提示がありました。
まずはグループでの交流を深めます。
違う小学校であったり、学年が違ったりしたので小学生、高校生共に自己紹介をしました。交流の中で自分たちの共通点を探し、共通した部分をチーム名の名前にする時間は楽しいひとときでした。
チーム名が決まったので、いよいよ、外を歩きます。
クロスワークセンターを出発し、100年前も存在した建物や地蔵、昔もあった道、神社など高校生の解説を交えながらまち歩きをしていきます。
小学生たちが考えながらツアーを楽しんでもらえるようにクイズを出題するなど高校生の工夫が随所に散りばめられています。
少し寒い三月の下旬でしたが、元気に予定していたスポットを回ることができました。
クロスワークセンターに戻ってきてからはどんな写真を撮ったのか、その写真のどこがお気に入りなのか共有し合いました。
ワークショップの最後には、参加した小学生たちから感想を聞くと、「宮津にこんな場所があるんだ」「宮津の魅力、少しだけわかった気がする」といった声が寄せられました。自分のまちについて目を向ける時間になったのではないかと思います。
私も移住してまだ一年。高校生たちのツアーは、自分にとっても宮津の魅力を再発見する良い機会になりました。
この「宮津今昔まちあるきツアー」を通じて、高校生が宮津の魅力を自分たちの言葉で伝えることで、自信がついたように思いました。また、宮津での忘れられない思い出が一つできたと言っていました。今後、この経験が人生の達成する力になったらいいですよね。
私が高校生の頃、恥ずかしながら自分が住むまちの魅力を伝えたいと思ったことはなかったです。まちに対する課題を問題視もしていなかったように思えます。でも、今回自分のまちのことを本気で考えて活動する高校生と共に過ごし、自分の地元が好きで、なんとかしたい!と、活動する学生はパワーが漲っていて素敵だなと思いました。もちろん、学生なのでやりたいことがあっても限界があったり、サポートが必要なときもあると思います。そんな時に周りの地域の方々が親身になってサポートする環境を今回の企画を通して感じ、そんなまちって素敵だと思いました。
2024年4月クロスワークセンターでは高校生の探究活動サポートを正式に開始します!学生たちがまちで活動を行う際に、手助けが必要なことがあれば、私たちがサポートします。学生の皆さん、どんなことでも、お気軽にご相談ください!
皆さんも宮津の魅力を探しに、宮津のまちを歩いて写真をとってみませんか。
▼前尾記念クロスワークセンターMIYAZU施設概要
住所:宮津市字鶴賀2164番地の2
営業時間:月〜日(定休日:木曜)
※年末年始は除く。午前9時から午後9時まで
▼クロスワークセンターの利用案内
▼クロスワークセンターHP
▼クロスワークセンターではこんな活動もしています。
▼宮津市の移住を考えている皆さんへ
<お問い合わせ先>
移住相談を希望される方は、以下よりご連絡をお願いします。
TEL:050-5482-3349 (前尾記念クロスワークセンターMIYAZU)
Email:crosswork.miyazu@gmail.com
LINE:https://line.me/R/ti/p/@582enhaw
☆ご相談はオンライン面談、対面(来館)、電話、メールで受け付けております。
<訪問先>
前尾記念クロスワークセンターMIYAZU(宮津市字鶴賀2164番地の2)
月~日(定休日:木曜)※年末年始は除く。午前9時から午後7時半まで
クロスワークセンターではこんな活動もしています▼
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