京数寄屋造でお待ちしています 白藤 芳生さん
宮津で「輝く人」を紹介する「MY-PLACE」。
(広報みやづ 2021年1月号 No.773)
創業明治32年、今年で122年の歴史を持つ白藤屋4代目白藤芳生さんをご紹介します。
白藤さんは大学を卒業後、30年前に宮津に戻られ、家業の和菓子屋である白藤屋に入られました。物を作るのが好きだった白藤さんは、幼少の頃からお店の手伝いをしていたそうで、職人の働く姿や、お菓子を楽しみにされているお客様の姿を見ながら「お店をだれかがつがんとあかんなぁ」と幼いながらに思われていたそうです。
お店に入ってからは、先代、先々代より他の職人には教えない、一子相伝のお菓子作りの手ほどきを受けられたそう。餡子などの食材も原材料から全て手作業にこだわり、一から作られています。
”時代と共に変化をさせる”
一見変化がなさそうに思える和菓子の世界ですが、お店に入られてから30年の間に【甘さ】【固さ】【色合い】など、ニーズの変化と共に少しづつ変化させ、変わらない中で変えていく努力をされているそうです。
”一生一品”
和菓子屋では、基本となる四季折々のお菓子とは別に、オリジナルのお菓子を一代で一品創る文化があるとのこと。白藤さんも様々な苦労を重ね、宮津藩城主本庄家の家紋をモチーフにした「九つ目」というお菓子を創作され、白藤屋人気商品の一つとなっています。
”1番の喜び”
観光のお客様に来てもらうのも嬉しいのですが、1番は、地元宮津や丹後一円のお客様に喜ばれること。季節のお菓子を指折り数え待ってましたと言ってもらうこと。それが仕事をしていく上での喜びを感じる瞬間だと笑顔で話されました。
一から手作りにこだわり、仕事をされる白藤さん。仕事道具を大切にされていて、先代が残してくれた機材に感謝されている姿が印象的でした。