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宮津のパワスポ・ポストを知ってる?〜出す手紙にパワーが宿る!? 〜

あなたはご存知でしょうか……“このポストから出した手紙にはパワーが宿る…”と、まことしやかにささやかれている郵便ポストが、宮津市の府中にあることを―。
一体どのようなポストなのか、今回はその謎に迫ります。

古代からのパワースポット 天橋立・府中にあるポスト

天橋立神社、籠神社、眞名井神社、成相寺という4つの神社に囲まれている天橋立・府中は、日本屈指のパワースポットとして人気のエリアです。
傘松公園へ向かう天橋立ケーブルカー・府中駅前にはレトロな丸型ポスト、通称「パワスポ・ポスト」というものがあります。
一見すると普通のレトロなポストですが、観光客の間では“ここから出す手紙にはパワーが宿る”と話題となり、人気に火が付きました。

パワスポ・ポストを考案したのは

このポストが誕生するきっかけとなった出来事は、今から約20年前のこと。
府中駅近くで生まれ育った小学1年生の男の子がこのポストからクイズの懸賞に応募したところ、見事、豪華賞品が当選! それ以来、少年の家では「さすが、眞名井神社や籠神社、成相寺のパワーが宿ったポストだね」と言っていたそうです。

ところが少年が中学生になった時、ポストが老朽化で撤去される案が浮上しました。
元々、このポストは傘松公園の上にあり、観光客が天橋立を眺めながらしたためた手紙を投函するのに使われていたもの。そんな旅人たちの想い出が詰まった歴史あるポストを残したい、そしてこのポストのパワーを多くの人に知ってもらいたい……と、少年は夏休みの自由研究でポストを活かす方法を研究し、発表します。
その内容を知った天橋立府中観光会が、2012年に「これは素晴らしい! ぜひ、実現しよう」と動き出したのです。

名称は、少年が「パワスポ・ポスト」と命名。そして4か国語(日本語、英語、中国語、韓国語)で解説を手書きしたパネルを作成、設置したところ、国内はもとより海外からの観光客にも大好評。ハガキを投函したり、ポストの前で記念写真を撮ったりするようになったのだそうです。
さらに「このポストを残したい。このポストのパワーを伝えたい!」という少年の想いを大切にするため、天橋立府中観光会ではパネルを複写。パネルが老朽化しても複写版を印刷して使用しているのだそうです。この少年の手描きのメッセージは、彼の想いが詰まったとても素敵な内容ですものね。

パワースポットからパワーと共に思いも送る

加えて天橋立府中観光会では、天橋立の写真を印刷したオリジナルハガキを作成しました。このハガキは現在リニューアル中で、近隣の土産店や郵便局で販売される予定です。
天橋立・府中のパワースポットをめぐってパワーチャージし、雄大な大自然の景観である天橋立が写ったハガキを「パワスポ・ポスト」に投函し、大切な人にパワーを贈るなんて、他の旅先ではなかなかできないことだと思います。
また、“神代の昔、天に住む男神が眞名井神社に住む女神の元に通うために使っていたハシゴが倒れて天橋立になった”というロマンチックな「天の浮橋神話」にちなんでラブレターを出したり、就職先や仕事先などご縁を結びたい方への手紙を投函したり……というのもオススメだそうです。

ところでハガキを販売しているお土産屋さんから、このポストにまつわる印象深いエピソードを聞かせてもらいました。
それは、夏休みに家族旅行で天橋立を訪れた子供が同店でハガキを買い求め、祖父母への手紙を書いてパワスポ・ポストに投函。受け取った祖父母がとても感動してくれたと後で連絡くださった方がいらっしゃったそうです。旅先から手書きのハガキが届く……それもパワーのあるポストから送られたということが大変嬉しかった、とのこと。
近年、手紙を書くことが減り、メッセージはスマホやパソコンからメールで……ということが多い世の中ですが、遠方にいてなかなか逢えない人や大切な人に「パワスポ・ポスト」から手紙を出されてみてはいかがでしょう。きっと、パワーと共に想いも届くはずです。

〈データ〉
パワスポ・ポスト
京都府宮津市大垣
交通アクセス:丹後海陸交バス「天橋立ケーブル下」からすぐ


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