360度自然塾 野木 俊宏さん
宮津で「輝く人」を紹介する「MY-PLACE」。
(広報みやづ 2021年3月号 No.775)
「海星公園」の愛称で親しまれる「丹後海と星の見える丘公園」を運営する「NPO法人地球デザインスクール」にお勤めの、野木俊宏さんをご紹介します。
京丹後市丹後町出身の野木さんは、幼少期より海の漂着物に興味をもたれていたそうです。京都市内の大学で環境について学ばれた後、子ども達に環境教育を教えていましたが「温暖化により島が沈む」など、恐怖をあおるだけの教育に疑問を持たれ、あらためて環境教育の根幹を学ぼうと、新潟の専門学校に入学。生物の多様性など身近にある環境について研究されました。
そして8年前に、海星公園の環境教育インストラクターの募集を見て、自分のやりたい事を活かすにはこれだ!と思いUターン就職をされました。
「野木さんが進める環境教育」
海星公園で環境体験プログラムを担当している野木さん。昨年、ご家族の海釣り体験を受け入れた時、見たことのない魚が釣れたそう。ご家族と一緒に魚図鑑で探したところ、沖縄近海に生息する魚と判明しました。「ニュースなどでその手の話は聞くが、自分で釣り、調べ、環境の変化を体験する。これが環境への学びであり、子どもたちはこの体験を絶対に忘れない」と話されます。身近な自然に触れ、そこから環境について学ぶ。それが野木さんが進める環境教育です。
そんな野木さんの将来の夢は、丹後の自然・歴史・産業などをさらに深く知り、経験や技術をつけた上で、丹後の自然を通じて学ぶ「自然きょうしつ」を開講すること。自然の学びの中から丹後を大切にする心を持ち、これからも必ず変化していく地球環境の中でどんな環境になっても生き抜ける力をもつ人を増やすことだそうです。
海星公園は、地元養老で獲れた魚介類や野菜を使った食事や、薪で沸かした眺望が素晴らしいお風呂など、一つ一つが丹後の環境に触れる体験となっています。市民の方々にも是非ご利用いただき、自然の遊びを通して、地元の良さを再発見してもらいたいとお話されました。
市内の子ども達から「とっしー」の愛称で親しまれる野木さんに、会いに行ってはいかがでしょう。
▶丹後海と星の見える丘公園 http://www.eco-future-park.jp/