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【宮津の方言Part2】戸惑いの嵐…それって宮津弁やったんや…

親しげに会話が進んでいる途中、聞きなれない言葉に「えッ!? ちょっと待って意味がわからない!!」と、慌てた経験はないですか?
何気ない日常会話に混ざることでドキドキ・ハラハラ、時にはキュンと心を揺さぶる方言。そんな地元では当たり前だけど、移住者や旅行者が聞きなれないと戸惑ってしまう、ちょっと“珍しい”宮津弁に注目してみました。

■おっさん【ossan】

先祖代々、この土地で暮らしてきたという家も珍しくない宮津。お盆や法事となれば先祖供養のために和尚さんが家に訪ねて来られるのもよくある風景です。そんな時に使われるのが「おっさん」という方言。「おっさん、きなったで〜」と誰かがいえば、それは“和尚さん”のことを指しています。若かろうがお爺さんであろうが、和尚さんは「おっさん」なんです。意味を知らないと「なんて無礼な発言を!」とちょっとヒヤヒヤしてしまいますよね。

■いそしい【isoshii】

バタバタとせわしなく動く様子を指す方言です。子どもが興奮して嬉しそうに遊んでいる様子をみて「いそしい子やなぁ〜」という使われ方をします。子どもに対して使われることが多く、大人が子どもを見守るような、どこか優しい気持ちを含んで使われる方言です。

■たばこする【tabakosuru】


宮津で時折耳にする「たばこする」という言葉。仕事の合間や家事の合間、時には公園で遊び疲れた子どもたちまでもが「たばこ」時間を必要とします。実はこの方言、“休憩する”という意味なんです。ゆえに、宮津の知り合いに「たばこしよ〜」と誘われたら、あなたが非喫煙者でも気軽に誘いにのって大丈夫ですよ。ただし、ごく稀に本当に喫煙のお誘いの場合もあるので、ちょっとだけ見極めが必要な方言です。

■なつべる【natsuberu】

この言葉は、片付けるという意味で使われています。宮津弁に馴染みがない人が「なつべといて」といわれると、「集めるがなまったんかな?」と勘違いしてしまいます。なので「そこら辺のものなつべといて〜」といわれると、散らかったものを集めるのですが、宮津弁を使う人は“片付け”をお願いしているので、意味の食い違いからミッションコンプリートできていない場合がたま〜にあります。

■こばる【kobaru】

我慢するという意味合いの方言で使われる方言で、子どもが「おしっこ漏れそうー!」とワタワタしている時に「トイレ探すからもうちょっとこばっとき!」というような会話で使われています。「我慢する」という言い方よりも「こばる」という言葉の響きが柔らかく可愛らしい印象が特徴的です。

■めげる【megeru】

物などが欠けて壊れるという意味で使われます。食器が割れた場合などに、「コップめげてしもーた」という使われ方をします。しかし「めげる」には標準語で“気持ちがしぼむ”などの意味があるので、宮津弁に慣れてない人が聞くと、お気に入りの食器が割れてすごく落ち込んでいるんだな、と勘違いされることもあり、怪我の心配よりもメンタルの心配をされる場合がある方言です。

■ばんばらこ【banbarako】

散らかっているという意味の方言で、「ばんばらこ」といわれる時は“ゲンナリした”や“怒った”表情でいわれることがあります。しかし、宮津には丹後地方のこだわり食材をふんだんに使った「ばんばらこ丼(※)」というご当地丼があり、これを目の前に「ばんばらこ」という時は、満面の笑顔で目を輝かせた表情で使われます。

※ばんばらこ丼…丹後産の米や魚介類、野菜などの地元食材をたっぷり“散りばめた”丼。
詳しくはこちらの記事をチェック!▼

■おとろしい【otoroshii】

この方言は、恐ろしい、びっくりしたという意味で、「おとろしい映画見た」といった使われ方をします。「おとろしい」は感情の度合いによって表現が変化し、ちょっとした恐ろしい、びっくりしたという場合「おっとろしい」といい、程度が増すにつれて「おーーっとろしゃーー!」と単語の中に長音符(ー)が増えていく変動型宮津弁。ちなみに、同じ関西でも奈良の方では”面倒くさい”などの意味で使われているそうですよ。

■しゃっても【syattemo】

絶対という意味で使われる方言で、意味が伝わりにくい方言のひとつ。「しゃっても」とう言葉に連想するイメージが湧きにくいので、「忘れずしゃってもしといてな(忘れないで絶対にしておいてね)」などといわれても、大事なお願いをされているのにも関わらず意味が通じていないので、“おとろしい”結果を招いてしまう場合がある、取り扱い注意な方言でもあります。

■~しとんなる【shitonnaru】

~やっとんなる、おんなる、ともいい、〇〇されているという意味で語尾につけて使われる方言です。“とん”の部分の発音に軽快なイメージがあり、可愛い響きが特徴的です。言葉自体に畏まった印象はありませんが、「〇〇しておられる」などと同等に宮津では敬語として使われています。

知らないと戸惑ってしまう“宮津弁”はいかがでしたか? 「あ、これはそういう意味だったんだ!」などの新しい発見はありましたか?
地域の魅力に加え宮津弁の面白さも知ってもらうことで、宮津への移住生活や旅行をより一層楽しんでもらえると嬉しいです。

「ぼじる」「しんきい」「こおじゃげえ」…宮津の方言・第一弾はこちらから▼


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